2011GWクルージング航海記 その-2

2011年 GW

4 月 26 日 筑前大島~呼子経由~平戸港
天候:晴れのち曇 風力:5 走行距離 57マイル レポート:佐竹 英博

国際気象海洋㈱ 4 月 26 日 9 時 波高予測
4月28 日 9 時 波高予測

今日は避泊を予定していたが、午前中は何とか走れそうなので、昨晩 4 時の出航の打ち合わせをしていたが、すこし速めて 3 時過ぎには港を出ることにした。風向が相変わらず悪い、午後からは風が吹き上がる予報との事で、取りあえず呼子までまっしぐら。相変わらずの向かい風でメインセールとエンジンのみで、ジブセールは使え無かったが、連れ潮だったせいか 9 時前に呼子入港、風が゙吹き上がる昼まで 3 時間余りの余裕があるので「ダイラン」の香山 哲さんに「帰りに寄ります」の挨拶だけして平戸に向け出港し一路平戸へ、途中オーバーヒールして燃料に空気が入りエンジンが止まったが、なんとか強風になる前に平戸に入港できた。昔のフェリー桟橋を開放しており、街中に近く便利。また 前回は無かったが、港のもう少し奥に外来艇用に大きな桟橋が増設されていた。この 2 日間、かなり波がデッキを洗っ
たため、天井(デッキ)やハッチから濾水、ベンチレーターが飛んでいたがこちらはマスト下のクーラーの間に落ちていて助かった。デッキ作業や濾水で着ているものやマットが湿り気味、この天候が続くようでしたら後続組は、覚悟!

夕方早めにニュー海上ホテルの温泉に向かい今回は地下の水族館風呂でなく平戸海峡を望む露天風呂に入り本日の疲れを流した。

4 月27日 平戸港停泊
天候:雨のち晴 風力: 走行距離0M レポート:原 恒道

本日は低気圧が日本海と太平洋を通過しているために休養日とし、ゆっくりと起床、洋風の朝食。朝食後、渡海さんは前日の揺れで外れた台所の扉の修理に取り掛かる。この頃から雷鳴が轟き時々雨が大粒となる。幸いにも浮き桟橋に繋留しているため船が余りゆれない、出汁まき卵を作りにかかるが、砂糖の入れすぎでやや甘い物となる。昼前雨が小降りとなったので、呼子でお預けとなった「イカ」を求めに上陸する。すぐ前の漁協の店に入ると、イカは生簀で泳いでおり、中型サイズで一杯千円とのことで庶民はあきらめる。が、思い直して他の店を探すこととすると、スーパー マーケットで、真イカ二杯で 398 円。船に戻りイカ刺身用にさばくが、イカ墨で辺りが真っ黒となるが、イカが新鮮なため皮をむくと透明な体となる。イカ足はお昼のビーフンに活用。モヤシスープと出し巻き卵とビールの昼食となる。午後には雨が上がり、夕方には日が差し始める。一休み後、給油・給水した後、平戸城に登ってみる。この城を築いた平戸の松浦党は、明治維新で 37 代と徳川家より長く、慶長四年26 代目の鎮信が一旦城を築くが、焼却。30 代目に再築し、1718 年完成。3 年前に訪れた時より町並みが整備されており、平戸オランダ商館の建物も出来上がっていたが、外構工事が未完成でオープンは今年の秋とのことであったが、観光に力を入れているのが分かった。夕食は、呼子で食べられなかった「イカの生き作り」の代用品のイカ刺とチラシ寿司他。食後は、佐竹さんが仕入れたアゴ(飛び魚)の干物とスルメをつまみにチビチビと。健康的な一日であった。一旦おさまっていた風が夜半から吹き始める。

4 月28日 平戸港~奈留港
天候:晴 風力:4 走行距離52M レポート:原 恒道

出航前に台所の扉の仕舞い付を渡海臨時棟梁が行い、他は傍観者。修理終了後、6 時 15 分出航。風は進行方向斜め右側の西風であるが、まずまずの天気である。一昨日に比べしぶきをそれほど被らずにすむ。平戸島の東側を南下し、江島の北側と瀬の間を通過、さらに進み奈良尾港南の佐尾鼻にて転進し椛島仙崎北を通過し奈留島へと向かう、平戸島と中通り島との間の海峡に差し掛かった頃から、少々うねりが生じ始めたが、風向きはほぼ変わらず平均 6 ノットで時々7 ノットを超えるスピードを出し、14時 5 分本日の目的地の奈留港に着岸する。
上陸して、昨年渡海さんがお友達になった「ふじやセンター」の藤井社長の店に出向く。また、いつもお世話になる奥居旅館で風呂と美味なるお刺身に舌鼓。プロの料理人の作る味噌汁はさすがに美味しい。明日は福江から料理人が二名乗船するので、今後は包丁を自ら使わず、総料理長としてメニューを考える方に回ることとする。
船に戻りTVでニュースを見ようとするが、電波の受信状態が悪く画面が時々固まってしまい「信号レベル低下」の表示が出る。今回の航海でこのような状態になったのは始めてである。地球環境のためTVを見ず早く寝ろとの神の声か?それともアルコールに専念せよとの導きか?藤井社長から差し入れて頂いた飲み物を美味しく頂いています。

4 月29日 奈留港~福江港
天候:晴 風力:1 走行距離 12M レポート:渡海 雄二
本日は予定通りにクルージング工程進んでおり、気持ちも、天候も良い、すがすがしい朝を迎えられた。今日はいよいよお互い待ちに待った合流する日。0600 福江港に向け奈留港出港。そよろそよろと吹く南風を頬に感じながら6 ノットにて走り、福江港北側の荷揚げ場に仮係留、博多からのフェリー「太古」の入港を待つこと40 分、「太古」が着岸したので、待合室近くの合同庁舎横に艇を回すことにした。佐竹さん首を長くして船着き場の方を見るが皆さん中々見えてこない、乗船客が多くて混雑していたようである。やっとニコニコ顔のみんなの顔が見えた。1 週間ぶりの再会! 再会を喜びつつ早速出港し、福江港の沖合に停泊していた日本丸の横を通り、福江島時計回りのクルージングが始まった。

その-3 へ続く

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