第 1~5日目 4 月 24 日(金) 廿日市ボートパーク ~姫島

2009年 五島列島

第 1 日目 4 月 24 日(金) 廿日市ボートパーク 06:00 出港~70 マイル~姫島 15:00 入港
天候:晴れ 風:軽風 レポート:渡海 回航メンバー:山本・佐竹・E.D
平田君と高橋さんの見送りを受け、勇んで出港となったが、見送る人が我々を行かせたくなかったのか、前側の係留ロープの繋ぎを、桟橋側で引っ張られすぎてラダーに繋ぎロープが引っかかってしまった。繋ぎロープを解いて何とか出港。風、浪なしの日中は良い天気に恵まれ大畠の瀬戸も順調に通過し、周防灘も難なく航行したが、姫島近くになって少々風が吹き始めた中、無事に姫島入港。係留を終え、買い忘れのドレッシングの調達を行おうと近くの店舗を訪ねるが、大潮の干潮で、村人こぞって浜に「ひじき」を拾いに出ておられる様子。

しかたなく着替えの身支度をして硫黄質の温泉に出掛けクルージング初日の疲れを癒す。夜もE.D さんの料理を美味しく頂き、軽く酒宴を開き早めの就寝。夕方から朝方まで東よりの風が吹き上がり艇が護岸に吹き寄せられ、夜中に何度も防舷材の位置直しをし、増しもやい作業も行った。

第 2 日目 4 月 25 日(土) 姫島漁港~新門司マリーナ 07:00 出港~45 マイル~15:00 入港
天候:晴れ 風:中風~強風 レポート:渡海 回航メンバー:山本・佐竹・E.D
東よりの昨夜の名残の風を受け出港。今日は筑前大島までの予定で機帆走にて関門海峡に向かうが本船航路沿いが妙に込み合っており渋滞している。高速道路ならいざ知らず、海の上で始めて見る光景である。どうも逆潮だけでなく明日の玄界灘の強風波浪注意報を避ける為のようである。せめて小倉までと頑張る心算であったが、逆潮と新門司マリーナ近くで急に風が強くなり、今回も新門司マリーナが呼んでいるなーと思いながらマリーナに連絡し、入港。桟橋ではマリーナの人ではなく、先に入っておられたクルージング中のヨットの方達が舫を取ってくださった。フインガー桟橋では四方固めの舫いを取り、今夜の宿とした.

今回初めて知ったのだが九州の「海の駅」の各地を訪問して、4 度目の海の駅では無料になるという事を受け付けのお嬢さんから教えていただき、昨年すでにこのシステムが有ったと言う事で損をしたような気がした。レストランは相変わらず前日までに予約がないと食べられないとのことで残念。シャワーをつかわせてもらい明日に備えてゆっくりする事にし、後続組のために行程の遅れをメール連絡する。

第 3 日目 4 月 26 日(日) 新門司マリーナ~小倉港 07:00 出港~16 マイル~10:00 入港
天候:晴れ 風:強風 レポート:渡海 回航メンバー:山本・佐竹・E.D
本日は波浪注意報が出されて居るが、行程が一日遅れており、少しでも先へと思い新門司マリ
ーナから筑前大島まででもと考えたが、吹き募る中しんどい思いをするより安全策を取ってと、
次の日の関門の潮流を考えて、小倉までの短距離クルージングへと急遽変更し、メインセール2
ポイントリーフにセットして出港。アリランレースに出場する1艇を除き、他の艇は今日も新門
司マリーナに逗留されるようである。しかしここ新門司マリーナは社員が出勤されるまでトイレ
は使えないのが出港前の人間に取って不都合で、九州の海の駅で一番高いのに一番不便な施設で
ある。
メインセールとエンジン走で難なく関門大橋を潜り、小倉の港に係留する。10 時過ぎには係留
を終えたので、スーパーに買出しに出掛ける事にした。歩いて 20 分くらいのところに有るそう
で、出掛けてみると小倉駅手前の小さい橋の手前を左に折れ直ぐの所にアミューズメントと併設
された施設があった。
日曜のせいか沢山の人で賑わっており、買い物を済ませて早々に退散、帰りにナフコに寄りス
テンレスリングを2個調達して、メインセールの2ポイントリーフのハトメに袋ベルトで左右に
着ける事にした。帰って早速3ポイントリーフのタックリングに習い、布団針と蝋引きの糸で、
隣の台船のクレーン吊上げワイヤー取替え作業を横目で見ながら何とか作業を終えた。ついでに
以前取り付けた3ポイントリーフのタックリングの袋ベルトも補強縫いを施した。海峡の外海の
様子を伺うが、遠く過ぎて様子が良く判らない。此処はかなり平穏で、本当に外海は強風波浪に
成っているのかと疑ってしまいたくなる。各自それぞれ読書やテレビを楽しみ午後の半日を過ご
した。

第4日目 4月27日(月) 小倉港~呼子港 06:00 出港~70 マイル~呼子入港
天候:晴れ 風:中風~強風 レポート:山本 回航メンバー:渡海・佐竹・E.D
関門海峡を抜ける手前の最後の曲がり角に有る小倉港の東側に有る北九州港を出港し瀬戸内海の嵐が嘘のような響灘に出る関門海峡を抜け、長――いテトラポットの防波堤の向こうの若松区に有る風力発電の大きな翼が霞み、昨日の大風で休みだったのか現在稼動していないが、以前より数が増えているように思えた。 
曇り空の下、針路を南南西に取る、博多沖の相ノ島を過ぎた辺りからヤフードームが 9 時の方向に赤銅色に鈍く輝いて見えた。時化で送れた分を取り戻すために平戸まで足を伸ばそうとしたが、また 運悪く向かい風が強くなり、今からでは日没までに間に合わないと判断し呼子に入ることにした。呼子は初めて入るが、帰りに寄ることにていたので、詳細な海図の準備はして有ったのと、E.D さんの友人で係留中のヨット「DYLAN」(アメリカ読みダイラン:イギリス読みディラン)に様子を聞いていたので迷うことなく入港し、プッシャーボート「どんがめ」の横に「DYLAN」の香山さに舫綱を取って頂き無事に係留した。「DYLAN」の康代さんにも挨拶を交わし早速、香山さんの車で名護屋城跡の前を通り、波戸岬の国民宿舎の眺めの良い風呂に連れて行ってもらう。晴れた日の夕方に風呂に入れば海に沈むすばらしい夕日が見られるとの事でした。 

夕食は、近くの小料理屋「いとう」にご案内頂き、本当に美味しい「やりイカの生き造り」を頂く、話によると釣上げてから俎板の上に乗るまでは、「イカ」がやけどをするので素手で掴まないとのこと、また 料理して 10 分以内に食べないと味が変わると、後から廿日市からシングルハンドでわざわざ呼子に来る廿日市ボートパークで同じ桟橋の「ファルッカ」の高橋 宏くんの話である! そして自分が案内するので、「勝手に先に食べないこと」のメールが届いており。次のメールでは勝手に食べると「イカ インフルエンザ」に掛かるとのお達しが有った。しかし香山さんのご好意を断ることも出来ずに、誘惑に負けた我々4名は、夕ご飯に「焼そば」を食べたと高橋さんに嘘をついてしまった。宏くんごめん! 大変に反省しています。

第5日目 4月28日(火) 呼子港~土井之浦港 06:00 出港~80 マイル~17:00 入港
天候:晴れ 風:軽風~中風 レポート:山本 回航メンバー:渡海・佐竹・E.D
玄界灘を過ぎ、前回立寄った時に平戸港前に有る大きな岩礁を大きなノミと途轍もない大きさのハンマーでハツっていた水路の東側を過ぎ平戸大橋を通り抜けた。風、潮とも順調で 10 ノット以上の速さで走っていたが風も潮も気まぐれである調子の良い時に予定していた福江港到着は日没後となるので、手前の若松島にある土居之浦に向け進路を取る。この辺りにたしかマリア様の像が有ると聞いたはずだねーと言いながらデッキでタチションをしていた誰かさん、言う間もなく岩礁の割れ目に祭れたマリア様が見えてきて慌てて前を隠したが時すでに遅し、失礼なことをしたと反省しきり。

平戸入り口
平戸城

ホゲ島を左手に見ながら北上し、海底が目で確認できる港のポンツゥーンに係船、以前立寄った場所と勘違いする、佐竹氏が係船の許可を得る為近所の家に聞きに行くが明朝船が入るまでは、大丈夫と言う返事を貰った。近頃 海が荒れたせいか、成長して自然に浮き上がる時期か、大量のほんだわらが流れていたのに沢山出合い、避け切れないものをスクリュウに巻きつけてしまっていたので、長年愛用の道具で取り除く。その 2 へ続く

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