4 月 23 日(水)曇りのち雨 廿日市港~平郡島 回航要員:渡海・佐竹
ゆっくり時間の 10 時 30 分出港、本日の行き先は航程 40 マイルの平郡島西港である。焼きたてのフランスパンを最後の積み込み品として平田君に見送られ、うれしさの汽笛一声でやっと出港した。
廿日市港沖は油を流したような海面のべた凪、奈沙美の瀬戸を過ぎオートパイロットを AUTO に作動させたが「NO DETER」と表示され作動しない。マニュアルを引っ張り出しセットアップを 2 度ほど試したが、相変わらず。あきらめて岩国米軍基地沖の甲島と進入禁止区域の間を通り、黒島北経由にて大畠の瀬戸に連れ潮で進入、大島大橋の真下で追い越し船と、行交い船に挟まれて橋脚ぎりぎりを潮と共にっという間に通り過ぎた。下荷内島を通り過ぎる辺りからいい風が吹き始めたが平郡島目と鼻の先で非に残念。フェリー発着場のすぐ横に係留し、一夜の停泊としたが低気圧が日本海を通過する影響で夜半から夜明けに掛けて風が強まると共に風向きがぐるりと一周し、1 時間おきに増し舫をしたり、フエンダーの位置を変えたりと明け方まで寝る間もなく、今回の係留場所は失敗であった。
さて 夕食であるが、料理の出来ないもの同志、メニューは差し控えることとします。
4 月 24日(木)雨のち曇り 平郡島~姫島 回航要員:渡海・佐竹
0900 出港 今日は強風波浪注意報が出ていたが波高1.5メートルと言うことなので約 30マイルの姫島東まで頑張ろうとワンポイントリーフで出港したが、祝島辺りから段々と風は強まり、波が大きくなってkきたのでさらにツーポイントリーフにし国東半島中央に向うが、風が益々吹き上がってついにメインセールの継ぎ目が裂けてしまう。一回のタックで東港にたどり着いたが強風のためか漁業組合の方は何方も居られなくご近所の将棋を指しておられた方に一泊の係留を問い、一泊くらいなら良いのではないかなーの話で、やっと落ち着きオートパイロットの配線修理に掛かる。インダスタリアル技術部の指摘の通りやはり配線の途中が切れていて、ジャイロから信号が送れてなかった。修理を終え急いで温泉に向かったが到着が 19 時5 分過ぎで、すでに湯が落とされてしまっていて頭から潮だらけに成って冷えた体で「すごすご」「とぼとぼ」と帰船した。そそくさと食事を簡単に済ませ、今夜は早く寝ることとした。
4 月 25 日(金)晴れ 姫島~門司 回航要員:渡海・佐竹
0600 出港 昨夜は早く寝たので 5 時には目覚め、玉子がゆに漬物を朝食として 30 マイル弱先の門司に向かう、港を出てすぐにオートパイロットのセットアップを試みると、機械は上機嫌。上げ潮に乗りそーよろ、そーよろ」の風を受け関門海峡に向かう、海峡近くになると大型の貨物船やタグボート、パイロットボートなど本船航路は賑やかである。小型船なので航路を避け岸よりを連れ潮 2 ノット加算で楽々関門海峡の橋の下を通過、公園前の港に係留するが通りかかった港湾事務所の方にここは貨物の積み下ろしか商用船しか泊められないとのことでやむなく先ほど通ったところを引き返し、新門司マリーナに移動することとした。関門海峡の入り口を出たところで変なにおいがするなと、気にしていた所しばらくするとエンジンルームのブロアーから湯気が吹きだして、あわててエンジンストップ、エンジンルームは蒸気で真っ白、なにがなにやらわかりません。あわててセーリングに切り替え、幸いに潮に乗って南下するが、風向きがころころと変ったり、たくさん網の旗が立っていて操船の佐竹さん苦労しています。
エンジンルームの蒸気が収まったので覗きこんでよく見ると一番深いところで循環水のパイプがジョイントしてありそこが外れていて、いくら補給水を入れても下に抜けておりました。そうこうしているうちに頼んでいた迎えのレスキューが到着して曳航されてマリーナへ、早速マリーナの修理工場の方に新しいパイプに取り替えていただくようにお願いするが、古いパイプはサイズの違う物を小さいほうのサイズの銅パイプでジョイントしてありそれで、外れたようである。ジョイントを点検しやすい場所に移し変えてもらうこととした。ここで 3 日ぶりにシャワーを使わせて頂き、やっと人心地つきました。このマリーナは広島のマリーナなど、比べ物にならないような立派なクラブハウスがあり、夕食に利用できるかと期待していましたが今夜は貸切で、残念ながら私たちの夕食は、今夜も質素な夕食となりました。これを打ち込んでいる隣では気持ちよさそうに鼾をかいているので私も寝てしまいます。ちなみに臨時係留料一泊は 42 フイートで 6,300 円と曳航料は 8,000 である。
4 月 26日(土)晴れ時々小雨 新門司マリーナ停泊 途中乗船1号:山本
久しぶりの大型連休になり新幹線にて門司港までの予定を確認し1時間半有れば到着する見込みでしたが、前日また、わがままな注文がゼーファーラーから届き「メインセールが裂けたのでミシンと予備のメインセールそれとリペアーキットそれからドジャーの防水がきれたので防水スプレー8㎡分を持ってくるよう」とても一人で新幹線で持って行ける量ではない、するとまた連絡があり「誰か車で送ってくれる者を探して届けるように」急に明日車で門司まで行ける者を探すの止め息子の賢龍にお願いし、当日朝0630に家を出、大竹 IC より170km先の門司港に向け出発した。山陽自動車道を快調に進むが昨晩飲み会だった賢龍は、サービスエリアをマーキングエリアに変えトイレを利用しながら9時過ぎに門司港 IC に到着した、いつもの門司港に行き電話で聞いていた新門司港の繋留場所を電話で確認すると関門橋の瀬戸内海側で車で 15 分位との事、海岸沿いに車を走らせ関門橋の下で写真を撮影したり、大きなコンテナヤードの中に紛れ込んだり迷い迷って1100無事ゼーファーラーの待つ新門司マリーナに到着した。
強風の中青い船体のヨットが入港してきたので、にわかハーバーマスターが繋留場所を指示し係船を手伝う、ナホトカからアリランレース参加のヨットで船副の異常に狭い艇であるが速そう。荷物を積み込み、マリーナ近くの食堂で昼食にした、せっかく車が有るので買い物につき合わせ、賢龍の本日の任務を完了させた。(ご苦労様でした)船に戻り退屈任せに出港前の整備でやり残した天井のビス跡の化粧、予備セールの艤装を行った。
4月27日(日)晴れのち曇り 新門司マリーナ~小呂島 佐竹(渡海、山本)
朝5時起床朝食を済ませ、借りていた陸電用のコネクターを指定のポストに投げ入れて6時15分マリーナ出港。昨日の台風並みの風は落ちて、波も 50cm程度、予報では波浪注意報でうねりが残るのではと心配したが一安心。しかし風向が悪くジブは出せない。1時間ほどで関門橋に到着、電光表示では入り口付近で3ノット、橋の下の狭いところで5ノットの逆潮であったが、山本君の反転流を使った巧みなハンドリングとアクセルワークのおかげで約2時間半で海峡を無事通過。途中一昨日追い出された港を横目にほかに泊めれそうな場所を物色しながらの航行となりました。越前大島を目指すが相変わらず風向が悪くジブは出せず。
しかし風が悪かった割に行程が順調に進んだことで、昨日1日ロスした分の挽回のため今日の目的地を越前大島の先、20マイルの小呂島に変更して先を急ぐ。5時ごろには小呂島に到着。この島は壱岐と越前大島の中間に位置し漁船が 30 杯程度の小さな漁村の島で、お店も1軒のみで営業は6時まで、しかも土日はお休みということで買い物はダメ。もちろん飲食店もなし。港でぶらぶらしていると漁船がつぎつぎと帰ってくる。見ているとはまちを揚げているので頼むとヤズの40センチを800円でゲット。船に持ち帰り山本君が刺身を作ろうとするが頭を落としてもバタバタ暴れるので四苦八苦。半身で作った刺身は多くて食べ切れません。残りの半身はぶり大根。大満足の晩食でした。残った刺身は明日の朝食にお茶漬け用に漬けに仕込んで今日はおやすみなさい。
4月28日(月)晴れ 小呂島~平戸 佐竹(渡海、山本)
今朝は 4 時半位から用を足す物音で目を覚まされる。年がいってくると困ったものです。昨夜の漬けをご飯に乗せふりかけをお茶漬けの元代わりにふりかけてかきこむ。絶品!!7時ごろに小呂島を出港し平戸をめざす。途中風も波も穏やかなことも有り、持ってきてもらった変えのメインのスライダーが合わないので付け替え作業をデッキではじめる。その間、ジブのみでの機帆走。昼は山本君が朝の残ったご飯でむすびを作る予定が、ご飯が硬めだったため焼き飯に変更、たっぷりあっておなかが苦しい。メインセールの再補修も終わって付けたのですが少し小さめでワンポイント状態。平戸には 3 時過ぎと早目に付いて以前係留したことのある小船溜まりにとめる。
本当は繋留桟橋に役所の事前の許可を取って留めなければいけなかったらしのだが、なんだかんだ有りましたが観光案内所のほうでそこはうちが一隻分のスペースを借りているのでいいですよと一件落着。役所もゴールデンウィークでの申し込みが多く調整が大変だったようです。3 時半頃には千葉からの原さん合流。昨年のクルージング以来の再開となりました。平戸の町を少し徒歩での観光をした後近くのホテルでお風呂をもらう。このお風呂、以前にも入ったことがあるのですが、地下の風呂なのですが周りの壁が生簀になっていて、鯛やアジがぐるりを泳いでいる変わったお風呂。この日は原さんの歓迎も含め近くの小料理屋で地元のもので乾杯とあいなりました。
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