2014年 四国ホエールウォッチング<その1>

2014年 四国ホエールウォッチング

日 程:2014年4月26日(土)~2014年5月6日(日) 10泊11日
第一日目: 4月26日(土) 廿日市港 0600 ~70M~ 1700 佐田岬漁港
第二日目: 4月27日(日) 佐田岬漁港 0600 ~65M~ 1630 沖の島母島港
第三日目: 4月28日(月) 沖の島母島港 0800 ~ M~ 1320 土佐清水港
第四日目: 4月29日(火) ホエールウォッチング荒天中止、ジョン万次郎資料館見学
第五日目: 4月30日(水) 土佐清水 0700 ~72M~ 1820 室戸港
第六日目: 5月 1日(木) 室 戸 港 0700 ~42M~ 1530 日和佐港
第七日目: 5月2日(金) 日和佐港 0810 ~43M~ 1635 瀬戸町日出湾
第八日目: 5月3日(土) 瀬戸町日出湾 0800 ~48M~ 1720 多度津港
第九日目: 5月4日(日) 多度津港 0800 ~48M~ 1400 三原港
第十日目: 5月5日(月) 三原港 1100 ~22M~ 1500 安浦海の駅
第十一日目: 5月6日(火) 安浦海の駅 0900 ~28M~ 1510 廿日市港

<全 行 程 航 跡>

第一日目:4月26日(土)航程:廿日市港~70マイル~佐田岬漁港(三崎漁港)
天候:晴れ 波高:0~1m 風力:0~2(ビューフォート風力階級)

廿日市港の夜明け

出港0600 宮島瀬戸を通過し、漣波、微風のなか阿多田島南から甲島と岩国米軍基地航行禁止区域の中間を通り1300時の干潮の引き潮に乗って大畠の瀬戸へ、エンジン回転1800であるが段々と速力が上がり大畠瀬戸を速力8ノットにて通過、左手に大島商船高專が見えてきて思い出した。昨年 秋のクルージングの時見かけた商船高專の強風中の気合の入ったディンギー練習風景。また 大昔 商船高專沖の砂州でバラストをこすり、ヒールした状態で、ぎりぎり抜け出したことも思い出された。
下荷内島西側を通過し、引き続き平郡島西側通過中、平田君の作ってくれた美味しい肉うどんと、いなり寿司、巻き寿司を美味しく頂き、八島西側通過後の休息中にいつの間にか寝てしまった。気がつくと佐田岬は速吸瀬戸の手前であった。速吸瀬戸は時間的に干潮と満潮の中間、向かい潮で流れが早く中々前に進まない。岬を回り込んでからも灯台の位置、風景が少しも変わらないのでエンジン回転を100回転上げるように指示し、海流を斜め前から受けるように少し南に進路を取り、やっと少しずつ前にすすみだした。

佐田岬の灯台と潮流
左舷着け入港準備の杉山・佐竹さん

佐田岬漁港入口左沖の岩の上の釣り人を見ながら静かに入港し、いつもの場所右手の岸壁に 1630 着岸した。早速ゴムボートを降ろし、杉山、平田組みがゴムボートに乗り込み横アンカーを打った。ここは岸壁から少し沖だししておかないと潮の具合でバラストが海底の捨石に当たることがある。
1800 時の夕食予約の時間に間に合う様に各自風呂の準備をして出発、係留場所から民宿「大岩」は港をぐるりと廻り徒歩10分くらい。漁協の氷製造工場の壁に鯖の絵とみさき鯖と大きく描かれてある前を通リ、「大岩」へ、展望風呂からは丁度正面にわれわれのヨット<ゼーファーラー>を係留しているのが眼下に見える。ゆっくりと湯船につかり、クルージング初日の疲れを取る。
本日の夕食はいつもの定食に、貝の浜焼きをプラス、初日からチョット贅沢な夕食であった。艇に帰っての二次会は、明朝の出航0600のこともあり、そこそこに終え、就寝した。
左舷着け入港準備の杉山・佐竹さん
民宿「大岩」 愛媛県西宇和郡伊方正野26 電話0894-56-0070

第二日目:4月27日(日)航程:佐田岬漁港~65~沖の島母島港(土佐清水予定を変更)
天候:曇り 南西の~南東の風 波高:2~3m 風力:4~5

本日は港を出るそうそう正面からスプレー今日は土佐清水まで65マイルの予定なので、朝食は船の中でということで6時にあわただしく出航した。港を出るそうそう波に揉まれながらメインセールを揚げる。向かい風と波が高い、バナナ1本の朝食となった。味噌汁、クラッカとバナナを朝食にしている方もおられた。徐々に気分が悪くなるが降りるわけにいかないので、我慢!我! 船酔いも高潮に達し船底でのたうちまとっていた。後で、渡海さんたちに今までの航海でどの程度の荒天かと聞いたら、5段階で2程度のこと、恐るべし<ゼーファーラー>のクルーたち・・・。

本日は港を出るそうそう正面からスプレー
以前に比べ岸壁周りが綺麗に舗装されている

風を避けるため島影に進路をとり日振島の東側を回り込むが、あまり変わらず再び船底で死体のようにゴロンゴロンと転がっていた。揺れが納まったのでキャビンに上がると、予定より時間がかかったので土佐清水行きを予定変更して沖の島に入港するとのこと。湾内に入るとうそのように静かな海面となり16時30分に着岸した。
船着場で刺身を作っていた漁師さんに停泊してもいいかと尋ねたら、1週間でもいいと快く言ってくれた。どこに行っても島の人たちは親切な人が多い。
港の周りをぶらぶらしたが、民宿が2~3軒、雑貨屋、漁協、民家が30軒位の小さな漁村という感じである。夕食は、ゼーファーラー特製ラーメン鍋で朝、昼と十分な食事にありつけなかったのでみんなの食欲と酒欲は旺盛だった。ゼーファーラーの夜は更けていく・・・。
(コメント一言:恐れるに足らず 瀬戸内から外洋に出て最初の日は、特に波質が違うため皆んな調子が悪くなります)

本日は港を出るそうそう正面からスプレー
以前に比べ岸壁周りが綺麗に舗装されている
波に揉まれたあとの一服
※沖の島母島港係留場所

第三日目:4月28日(月)航程:沖の島(母島港)~25M~土佐清水港
天候:曇り 南西 の風 波高:2~3m 風力:4~6

今日は土佐清水まで25マイルなので、昨日とは打って変わって焼き魚、卵焼きの豪華な和朝食をゆっくり食べて9時に出航した。昨日より荒天となる予報にてメインを2ポイントに設定したが予報はズバリ的中し、昨日より波風が高くひどい船酔いにて早々に船底に退避した。せっかくの朝食も全て魚の撒き餌となった。昼ごろデッキが騒がしいので上がってみたら強風でジブファーラーが壊れてジブを回収しているところだった。ジブ回収を済ませストームジブをセットしたところで船酔いも幾分収まり、ラットを交代してもらい、ちょー気持ちのいいサーフィングを体験できた。
港入口から細長い水路をたどり土佐清水港奥に13時20分着岸、江田島沖野島マリーナのカタマランとアラスカからの若いペアのヨットが数日前から時化で停泊していた。地元の漁船も昨日、今日と時化で休みとのこと。今回の最大目的の「ホエールウオッチングリベンジ」も望み薄の気配である。

港水路の途中にある魚市場
江田島沖の島マリナからのカタマラン
アラスカからのクラシックヨット

夕食には十分時間があるので(最大目的はトイレ探し)、途中乗船の原さんが到着するバス停、明日の観光のためのタクシー待合所、観光マップをもらいに市役所、漁協等港周辺の散策をし、夕方に原さんを迎えに再度バス停に行った。
銭湯に入り2日ぶりにさっぱりした後、割烹「魚田」で原さんの歓迎を兼ねた夕食となった。小振りなづけ寿司、清水さば(時化で出漁していないので明日は品切れとなった)、まぐろ、鯛、さざえ等の造り、かつおのたたき(塩たたき)等などの紹介しきれない(本当は忘れた)ほどの豪華な夕食であった。
2次会はゼーファーラーのサロンで、平田ジュニアのアタリ君がこれを見て商船高専に合格したという「キャプテンフィリップス」のDVDを鑑賞しながら、原さんの千葉土産の落花生、なすの漬物(茄子のよいち)を肴にワイン、ウイスキー、ビールで再度乾杯。ゼーファーラーの夜は更けていく・・・。

漬けにぎり
ビンナガ鮪の刺身
鰹の塩たたき
※土佐清水港係留場所(地元の漁師の話では南強風の時この場所は良くないとの話であったので、その時はもっと奥に移
動するか、おもてアンカーですね)

《おまけ》土佐清水から廿日市まで陸路で帰ったので参考にしてください。

第五日目:4月30日(水)陸行程:土佐清水~310km~廿日市
おにぎりと味噌汁の簡単な朝食をとり、6時に<ゼーファーラー>を見送り佐竹さんと下船組2人はバス停に向かう。経路は2つ考えたが時間は腐るほどあるのでリーズナブルで、過去に仕事で数年間滞在した城辺町(現在の愛南町)、宇和島市、松山市までの海岸線のドライブと斎灘の船旅を楽しめる西回りとした。
6時30分土佐清水からバスに乗り宿毛に向かう。いかにも田舎のバスという感じの古いバスであった。昨日歩いて見学にいったジョン万次郎資料館を通過したが、良く歩いて往復したなと思うほどの結構な距離だった。途中で学生達が10数名乗車してきたがこれではバスを新調できないと思った。7時47分宿毛駅着、この町にも幾度か来ており馴染みの小料理屋ではちきん....
(4人の男を手(金)玉にとるからとのこと)のおかみと髪結いの亭主のようなおやじのやっている「華かん」を思い出した。宿毛に入港したらお勧めです、ぜひいってください。
8時10分宿毛から宇和島行きのバスに乗る。さっきのバスと違って新しいバスとなる、バス会社が違うとこんなにも違うものかと思った。途中愛南町を経由して宇和島に向かうがここも懐かしい場所ばかりだ。海岸線も美しく楽しめる。10時08分宇和島駅着、後でわかったが次に乗る松山行きのバスは途中の城辺が始発であり、そこから乗ったら直通運賃で780円安くなっていた。ビールが1杯飲めたのにと調査不足を後悔する。
10時30分宇和島から松山行きのバスに乗る。トイレも付いた高速バスとなりだんだんグレードが高くなってくる。途中から高速道を走るので海岸線の眺めはいまひとつだった。12時24分松山市駅到着。ここから、伊予鉄高浜線の電車に乗り換え終点の高浜駅まで行く。途中「東京ラブストーリー」のロケ地の梅津寺駅を通過するが、いまだにホームの手すりにハンカチが結んである。高浜駅から連絡バスに乗り継いで松山観光港に12時54分到着。
ターミナルビル内に2~3日前にオープンしたばかりのおじさんには似合わないおしゃれなレストランでランチをたのみビールで乾杯する。14時15分フェリー出航、最前列のシートでビール片手に斎灘の景色をヨットとは違った角度から楽しみ呉港に16時10分到着。
フェリー乗り場から呉駅まで、ゆめタウンの店内を通り抜ける連絡通路で5分余りで着いた。16時35分発の岩国方面への直通列車に乗り込む、いつもはヨットから呉線を見ながら音戸へ向かうが列車から海岸線を眺めるのもいい。途中の廿日市駅で佐竹さんと別れ17時57分宮島口駅に到着。朝から12時間ばかりのローカル線の旅であったが、色々な乗り物、景色を楽しめて退屈することはなかった。さあ、愛妻?のもとへあと一息・・・。
<コースの参考例>
A.東回り(原さんが益田からバスで広島へ出て、この経路を逆に土佐清水にいった)
土佐清水―(バス/1,600)→中村―(くろしお鉄道・土讃線・新幹線/12,450)→宮島口
合計14,050円(450km 8:07~15:10/約7時間)

<参考経路図>

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