第七日目 5月3日(金)小松島港~15M~小鳴門海峡~36M~女木島(鬼が島)天候:晴れ 波:0.5m 風:3m/sec レポート:渡海 雄二
0830 時 鳴門の潮に合わせて遅めの出航、小松島港の北側出口を目指すが電子海図には出口の外側に浅瀬があるのを発見し!! ウォーやめて! 慌てて入港時の港口に進路変更伝達。(実際には掘削してあるような気がしますが!)徳島港沖、徳島空港沖を経て小鳴門東口1000時到着、左に大きく転針、この水路では過去に何艇かのヨットが座礁しており、船内は少し緊張気味。
それでも一度は体験してみたい。紙海図、電子海図、タブレットのナビオニクスを駆使して航行、神戸淡路鳴門自動車道大橋(蕪養橋)、小鳴門大橋、小鳴門新橋は海面からの高さが23Mと成っており高さに問題ないが、神戸淡路鳴門自動車道大橋の次の H鋼とハニカム鋼で組んだ小鳴門橋の高さが海面から17Mと成っており、マストトップに当たらないかと、全員緊張の面持ちでそろりそろりと通過した。フーと安堵のため息が出る。直後 前方から笠岡船籍のペンキの艶も眩しい新造の貨物船が、たくさんの旗を靡かせてやって来て、お互いに手を振りながらすれ違ったが、船も船員もいかにも喜びに溢れていて何故かしらこちらも嬉しい気持ちになった。
この水路はたくさんの養殖が行われていて、あちこちに養殖ブイがところ狭しと並んでいる。水路の中程を過ぎワカメの収穫をしているのを見かけた。また 出口近くの瀬戸町北泊漁港を過ぎて左カーブに差し掛かる水路の中央右寄りで海底からワカメを収穫している小舟も見かけた。中央から右側は浅いということであろうと推測された。1110時 小鳴門出口通過。予定では高松マリーナ寄港となっていたがここでの乗船予定者がなくなったので、以前寄港したことのある高松沖の女木島(鬼が島)に変更し1530 時入港。新しくプレジャーボート用の桟橋が出来ている情報を得ていたのでグーグルアースを見ながら着岸した。料金は桟橋1日/1680円となっていた。ちょうど港ではイベントをしていて事務所で手続きをしたあと、早速 屋台の生ビールと焼き鳥にて本日のクルージングの無事を祝って乾杯。
第八日目 5月4日(土)女木島(鬼が島)~45~弓削島海の駅 レポート:渡海 雄二
天候:晴れ 波:0.5m 風:1~3m/sec
0800時 本日も遅い出港 女木島の東側、海図では南北に長い砂州があり用心しながら南下する。見た目にはそれほど浅くは無い様に感じたが、用心に越したことはない。このあたり本線航路を外れると定置網や養殖網があちこちに設置されているので、本線航路のすぐ外側を平行に、気を付けながら航行する。
北木島<ゆうこうマリン>に寄る予定で連絡すると「本日は休み」のメッセージ、宅間沖の粟島過ぎて本線航路を左上に横切り、弓削島「海の駅」に向かう。何度か通っているにも関わらず弓削島沖の豊島北側を通ったため定置網に行く手を阻まれて右に左にと蛇行航行する。次回は豊島南側を航行する様にしっかり覚えておこう(そのつもり)。弓削「海の駅」1510時入港、「上島町総合庁舎」に届出し、電気の使用料300円と入港料10円と施設使用料10円の合わせて320円支払う。愛媛県の施設料は安いので得な気がして思わず海の駅桟橋近くの土産物店でお土産を沢山買ってしまった。
馴染みの『インランド・シー・リゾート・フェスパ』に連絡し、送迎バスをお願いし早速に温泉に向かう、この施設も風呂のみの利用にもかかわらず、港まで送り迎えをしていただけるので申し訳ない気がし、売店でまた余分なお土産を買ってしまう。残念なのは忙しさにかまけてマネージャーなる男の人、お客の方に気が向いていなく、頼んだことや土産の会計にも気がそぞろで、対応が感じ悪! せっかく良い施設が出来たのに何時まで存続できるのかと、我ながら要らぬ心配してしまった。船乗りやヨット乗りにとってお風呂が一番のご馳走ですので、寄港する場所が少なくなるのは困りものです。
『インランド・シー・リゾート・フェスパ』足湯のあるバルコニーにて風呂上りの火照りをさます面々(ぼけた顔・顔・)
第九日目 5月5日(日)
弓削島海の駅~9M~大島宮窪港~14M~大三島宮之浦海の駅天候:晴れ 波:0.3m 風:2~3m/sec
レポート:渡海 雄二
0830 時出航 入ってきた航路とは逆回りに佐島と生名島に掛かる橋を潜り左回りに南に転針し津波島東を通り村上水軍記念館のある大島宮窪港を目指す。記念館前の新しい港は潮流体験船の発着桟橋と体験船以外は船影なし、東側の護岸に1030 時着岸、私の祖先(たぶん)海賊の古を忍ぶために能島城跡への上陸船が出航するかと、急いで発着場に行ってみたが、4 月の花見時の土、日曜日以外は船便なしと聞き、がっかりする。それでも前回寄港した時には休館日で拝観できなかった記念館にみんなで向かう、記念館のピロッティーでは太鼓の演奏が行われていて、高校生と思われる女の子達が主な構成であるが中々切れのある演奏で、勇壮な村上水軍の海戦が忍ばれるようであった。
記念館内部では明治初期からの海図などが展示されていて先人の苦労のすえ現在、我々が使っている海図が出来上がっていることがよく解った。また 日露海戦において東郷平八郎から戦術を任されて、海戦訓練をした秋山真之が参考にした水軍の戦術模型の大元らしき物が展示されていた。
日露海戦において秋山真之が全艦に発した信号文『皇国の興廃、此の一戦に在り。各員一層奮励努力せよ』の言葉と、真之が書いて東郷平八郎が読んだ『連合艦隊解散の辞』最後の一句『勝って兜の緒を締めよ』を思い出した。昼食は記念館のレストランで済ませ大三島に向けて出航、1500 時宮之浦1号桟橋右側に着岸し、入港料10円と施設使用料10円を合わせて20円支払った。
先着のヨットで千葉の銚子港からクルージングしておられるシングルハンダー艇『海坂』が声をかけてこられ、10年近く前に舵社の雑誌の記事に載った我らの艇名『Seeぜー Fahrerファーラー』を覚えておれ、その時のクルージング記事を元にクルージングをされておられると聞いて、その時に記事に載ったンバーは驚かされた。また 先般の東日本津波で、あの辺りの船舶は大変な被害に遭って居られるのに、この方の艇は被害を受けたが、パルピットとバウの軽傷で済んだと聞かされて、運の強い艇だと、また驚いた。
いつものように桟橋から南の岬に向け歩き、山越えして塩風呂温泉『マーレ・グラッシア』に向かう。旅の疲れを温泉で癒し、格安海鮮丼を夕食にと大山祇神社前の『大漁』に向かうが、TV での放映でのせいか行列が出来ていて時間が掛かりそう。残念! 近くのスーパーで各自好きなものを購入し、艇に持ち帰り食事することにした。最後の夜では有るが明日は0630時出港となるので、10時過ぎには各自就寝する。
第十日目 5月6日(月)
大三島宮浦海の駅~40M~廿日市ボートパーク 天候:晴れ 波:0.5m 風:2m/sec
レポート:渡海 雄二
0630 時出航 本日は山本君修理に出している通勤車レガシーを引取りのため早めに港に帰りたいとのことで、航行距離の割に早めに出航した。向かい風のため本日も機帆走、エンジン回転1800rpm70%出力)蒲刈大橋を潜り音戸ノ瀬戸へ、山本君修理工場へ連絡すると、本日は修理工場休業とのこと、これではホームポートの廿日市に早く着き過ぎてしまう・・・・・
会計の平田君と談合の結果、ひろしま観音マリーナに寄り道し、レストラン『マリオ』にて昼食となった。1210時 マリーナの一番奥マリナホップ前の桟橋に着岸。『マリオ』では若いカップルや家族連れが大変に多く30分待でやっと食事にありつけた。操舵手以外はグラスワイン、ビールなど頼み、料理は5名でパスタ4品、ピザ2枚、ガーリックバケットを頼み、マリーナホップ前のマリーナ桟橋係留風景 ゆっくりと頂いた。ここの料理は中々美味しい。残念ながらマリーナの一時係留費が割高なのが珠にキズ! もう少し安いと気軽にたびたび寄りたいところだが。
平田君家族と、今回参加を見合わせた杉山君の出迎えを受け1530 時 廿日市ボートパーク全員無事帰港。今回もエンジンの調子、オートパーロットの調子は良く、全日程に渡り天候も良く、楽旅であった。ただ料理人が平田君一人で、今回外食が多かったとは言え、ほとんど早朝の出港で、走りながらの料理、大変にご苦労様でした。感謝!感謝!感謝!それにしても今回参加のクルージングメンバー「平均年齢」が随分高かったな~60歳を2つ3つ超えております。もっとも私と山口さんの二人で平均年齢をだいぶん上げております!でも まだまだ行きますよ!
最後に差し入れを頂いた高橋さん、原さん、杉山君、みんなで美味しくいただきました。ご馳走様で
した。
<クルージング中 出逢ったヨット>
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