魔の《10/21》直島〜弓削(のはずが)尾道
前夜、台風及びこれに伴う連続降雨予報により、引き返しという苦渋の決断をし、とりあえず弓削まで35マイルを機帆走でと計画した。windyは追風10mと帆走でも十分なスピードが出せるコンディションだろうが、連潮と♨の時間確保を考慮した。朝6時牛窓のヨットにお見送りいただき出港。セールアップ同時に8ノットで快走。予定より早くつけそうと喜ぶ。瀬戸大橋を越え、最後の島六島を越える頃には9ノットを越えるように。もうオーパイは効かないので手が離せない。飛沫でメガネが曇ってGPSもよく見えない。テイラーを持ちながら適当に撮った写真には対地速度10.7ノットとなっていた。
この頃にはヒールは30度が続く。弓削(もどき)まであと1時間弱と近づいた頃突然油圧と水温の警告灯が点灯。速エンジンカット。白波にもまれてる中で暫し冷汗。とりあえず30分ほどSailingでクールダウン。エンジン再始動すると10秒ほどして両警告灯はきえ、ホッと安堵。(後でプロに聴けば、キツくヒールし続ける機帆走ではオイル、水ともに汲み上げられなくなるとのこと。知らないことが多い。)再始動の確認はしたが念のため桟橋までの水道はセールのみでたどり着いた。メインをおろそうとするがどうも桟橋の景色が違う。改めてGPSを拡大して確認すると、なんとうつみにきてる!ティラーから手が離せずGPSをちゃんと見れなかったこととか複数要因はあるが大ボケ。よって、近くの尾道に行先を変更する。尾道には行ったことがないので結果良しか?
《10/22》尾道〜大三島
昨日中に、台風の進路は西行に変わり、連日の雨天予報も消えた。なので、本来のノンビリセーリングの方針に戻し、18マイル程の大三島に行くことにした。潮の関係から6時半出港。尾道水道に白波が入っており、ジブのみで7ノット、三原あたりまで来ると8ノットになった。このまま大三島までセーリングし、9時には緑ブイに着いてしまった。
到着し片付けを終えると同時に予報通り雨が降り出した。夕方まで船内で休養する。ランチはコンビニの惣菜と土鍋ご飯。クルーズ中は炭水化物ダイエット解禁してるのでご飯は一合たっぷり。
4時に雨が止み、潮湯で湯治の後、お婆ちゃんのお好み焼きで晩御飯。
《10/23》大三島連泊
この日は午前中雨でその後西風が強まるため連泊した。ヨット3艇に水産庁の船、巨大クルーザーで桟橋は満杯。大阪、神戸から来られたヨットの方々と暫し歓談させて頂いた。どちらも1年以上航海を続けている猛者。
朝方から心配していた強い西風が正面から入り始め、船は大揺れでとても船内にはいられない。おまけに予定してた汐湯は定休日。他のヨットの方々から島の反対の井口には温泉があるとのことで、チャリで峠越えしてみることにした。
出かける前に、桟橋近くの食堂で刺身定食。14日に寄ったときは行列ができてた店。1700円でさかな8種、悪くないと思った。
峠越えの道には、自転車専用道が整備されており快適です。坂はきついですがなんとか登りきった。登り20分、下り10分だ。ちっちゃいのになかなかできるチャリだ。
で、井口側で道の駅散策や体育館内の温泉でユックリして3時過ぎ桟橋に戻ると船が一段とはねてる。近所を散策して5時まで時間を潰して帰ると漸く揺れが落ち着いてきた。
《10/24》大三島〜ゆたか
潮の関係から7時出港。風は殆どないが無理矢理セーリング。しかし、徐々に上がってきのえ温泉の手前では5ノットに結局、桟橋手前までセーリングできた。
桟橋には神奈川のヨットがもう一艇。こちらも1年以上航海を続けている猛者だ。歴史的街並みを散策するが店の類は全く開いてない。最後の晩餐を豪華にやりたいが、仕方なくJAスーパー惣菜ディナー。
《10/25》ゆたか〜廿日市
今日も潮の関係で7時出港。windyは追い風10m予報だったのでワンポンにしておいたが、それほどでもない。4〜5ノットでノンビリ朝ご飯。30分ほどすると、吹いてきた!7〜8ノットで走る。白波も入ってきた。音戸までは快走できた。
音戸を越えると別世界。ほぼ風なし、暫く漂ってると2〜3ノットで走り出した。以降、2〜6ノットの強弱を繰り返しながらも、廿日市の手前までセーリングすることができた。今回の、行程の半分以上をセーリングでという目標については、セーリング116マイル。機走又は木帆走100マイルとなっており、なんとか目標達成できた。フリーの身分ならではのノンビリした旅が味わえたこと。普段フラフラして頼りないと感じてた自艇が意外にデキるやつだと思えたことなとなど有意義な旅でした。
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